「外国人を採用したいけれど、費用がかかりすぎて踏み切れない」――徳島県内の中小企業経営者や人事担当者から、こうした声をよく耳にします。特定技能制度は即戦力となる外国人材を受け入れられる魅力的な仕組みですが、手続きの複雑さやコスト面への不安から、なかなか第一歩を踏み出せていない企業も多いのではないでしょうか。
最近では、在留外国人の数が初めて400万人を超えるなど、日本全体で外国人労働者の活躍の場が急速に広がっています。一方で、外食業の特定技能1号については受け入れ上限に達する見込みとなり、4月13日から一時停止されるという動向もあります。業種や分野によって状況が大きく変わる今だからこそ、農業・製造業・食品加工業などを中心とした徳島県の産業界では、早めの情報収集と適切な支援機関の活用が重要になっています。
この記事では、特定技能外国人の採用コストを抑えるための「支援機関活用術」を、徳島県の地域事情や実際の企業事例を交えながらわかりやすく解説します。採用に興味はあるけれど何から始めればいいかわからない、という方もぜひ最後までお読みください。
徳島県で特定技能外国人の採用が注目される理由
徳島県は、LED関連産業や農業・水産業が地域経済を支える産業特色豊かな県です。阿南市では電子部品製造業が盛んで、鳴門市では食品加工業を中心に多くの事業者が外国人労働者を積極的に受け入れています。慢性的な人手不足が続く中、特定技能制度を活用した外国人採用は、地域の労働力不足を補う有力な手段として年々注目度が高まっています。
特定技能とは、2019年に創設された在留資格の一つで、一定の技能と日本語能力を持つ外国人が即戦力として働けるよう設けられた制度です。農業・建設・食品製造・工業製品製造など14の対象分野があり、徳島県の主要産業とも深く関わっています。技能実習制度と異なり、転職が一定範囲で認められているため、労働者側の自由度も高く、意欲的な人材が集まりやすいという特徴があります。
採用コストの内訳と支援機関を使うべき理由
特定技能外国人を採用する際にかかる主なコストは、大きく分けて以下の3つです。
- 手続き・書類作成費用:在留資格の申請や各種届出には、専門的な知識が必要です。行政書士や登録支援機関に依頼する費用が発生します。
- 採用・紹介費用:人材紹介会社や求人媒体を利用する場合の費用です。紹介手数料は年収の15〜30%程度が相場となることもあります。
- 支援業務委託費:採用後も義務付けられている「支援計画」の実施を、登録支援機関に委託する際の月額費用です。一般的に月2〜5万円程度が目安です。
これらを合計すると、1名あたり数十万円の初期費用がかかるケースも珍しくありません。しかし、適切な支援機関を活用することで、重複する手続きをまとめてもらったり、補助金・助成金の情報提供を受けたりと、トータルコストを大幅に抑えることが可能です。支援機関とは「登録支援機関」のことで、出入国在留管理庁に登録された機関が、受け入れ企業に代わって外国人への生活・就労支援を行います。自社でこれらの支援を実施することが難しい中小企業にとって、心強いパートナーといえます。
支援機関を賢く活用して採用コストを削減する3つのポイント
1. 地域密着型の登録支援機関を選ぶ
全国展開している大手の登録支援機関は実績豊富ですが、料金が高めになる傾向があります。徳島県内の中小企業にとっては、地元の社会保険労務士事務所や協同組合、商工会議所などが運営する地域密着型の支援機関を選ぶことで、コスト削減と細やかなサポートを両立できる場合があります。地元の機関は、行政窓口との連携や県内独自の補助金情報にも精通していることが多く、特に農業や食品加工業など徳島県の主要業種に強い機関を選ぶと効果的です。
2. 採用と支援をワンストップで依頼する
採用段階から支援まで一貫して同じ機関に依頼することで、費用の二重払いを防ぎ、手続きの効率も上がります。一部の登録支援機関は、海外の送り出し機関とネットワークを持っており、人材紹介から在留資格申請、入国後の生活サポートまでをセットで対応しています。個別に複数の業者と契約するよりも、パッケージで依頼する方がトータルコストを抑えられるケースが多いです。
3. 助成金・補助金制度を積極的に調べる
外国人雇用に関する助成金は国・県レベルで複数存在します。例えば、厚生労働省の「人材確保等支援助成金」は、外国人労働者の雇用管理改善に取り組む事業主を対象とした助成制度です(※最新の要件は必ず公式サイトでご確認ください)。徳島県内の中小企業向けには、県の産業振興施策や商工会・商工会議所が提供する相談窓口も活用できます。支援機関に相談する際、こうした補助金の活用可否も合わせて確認するとよいでしょう。
徳島県の農業法人B社に学ぶ、特定技能活用の成功事例
実際の事例として、徳島県の農業法人B社の取り組みをご紹介します。同社は特定技能の農業区分を活用し、インドネシア出身の外国人スタッフ3名を採用しました。施設園芸での作業を中心に担当してもらい、繁忙期における労働力の安定確保と生産効率の向上を同時に実現しています。
採用にあたっては、徳島県内の登録支援機関に相談しながら手続きを進めたことで、書類作成や支援計画の策定をスムーズに行えたといいます。また、インドネシア語に対応できるスタッフが支援機関にいたことで、入国後の生活サポートも円滑に進み、スタッフの早期定着につながりました。農業分野での外国人採用は、鳴門市の食品加工業や阿南市の製造業でも応用できる考え方であり、「まず地元の支援機関に相談してみる」という姿勢が採用成功への第一歩です。
特定技能の農業 外国人採用では、こうした地域に根ざしたサポート体制を整えることが、コスト削減と定着率向上の両面で非常に重要です。
まとめ:徳島県の中小企業こそ支援機関を積極活用しよう
特定技能外国人の採用コストを抑えるカギは、「信頼できる支援機関を早期に見つけ、採用から定着支援まで一貫して任せること」にあります。徳島県内でも、農業・食品加工・電子部品製造などの分野で外国人材の活躍の場は確実に広がっており、地域密着型の支援機関を上手に活用することで、大企業に負けない採用力を身につけることができます。
まずは県内の商工会議所や登録支援機関の無料相談窓口に問い合わせてみることをおすすめします。「費用が心配」「手続きが難しそう」という不安も、専門家のサポートがあれば一つひとつ解消できます。徳島県の中小企業が特定技能制度を賢く活用し、持続可能な人材確保を実現するための第一歩を、ぜひ今日から踏み出してみてください。


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